義弟のボーリング大会

今日は知的障がいのある義弟が通う作業所ボーリング大会だった。
これは年1回開催される大会で、義弟だけでなく、作業所に通う利用者さん達みんなが楽しみにしている行事だ。
毎年、この大会に向けて、私と夫は義弟を連れてボーリング場に足繁く通っては練習している。

参加者は70人くらい。
作業所に通っている全員が参加するわけではない。中には、大勢の人々と行動を共にすることが苦手な利用者さんもいるし、行事に参加することが難しい利用者さんもいる。それでも毎年、盛況だ。
義弟は作業所にお世話になってからずっと毎年、この大会に参加している。
なぜなら・・・義弟はビックリするほど、ボーリングが上手いのだ。

前にもこのブログで紹介したことがあるが、義弟は驚くような投げ方をするのに、スコアがすこぶる良い。
まず、ボーリングの玉を両手でがっしりとつかむ。この時、ちゃんと右手の指は正しく玉の穴に入れている。身体が小さく非力なので、片手で持つのが重すぎるため、両手でつかんでいるのだ。
そして、だだだだ~っと玉を持ってライン近くまで走る。
で、なぜか、ラインでピタッと止まる。(なんのために走ってきたのか?と思わないでもないが)
そして、補助に添えていた左手をはずし、右手1本で玉を持ち、ブンっと腕を振る。
玉から指が抜け、玉はゴトンっという音を立てて、レーンに落ちる。
玉はおそろしく回転しながらレーン右端を走って行く。(案外、玉のスピードは速い)
ピンから1メートル手前で、玉は急にぐぐぐっと左に曲がり、ピンにつっこんでいく。
これで、8~9本は倒す。
連続でストライクを取るのも珍しくないし、スペアも1ゲームで3回くらいは取ってしまう。
・・・となると、気になるのはスコアだが、彼のアベレージは130近い。
今日も1ゲーム目で151点、2ゲーム目で107点を取っている。
ちなみに保護者として参加した夫は168点と128点で、兄としての面目を保った。

そして今日の大会の結果だが・・・
優勝しちゃったのだ!
いや、見事、見事! である。
今日の義弟は、夫の監督があるせいか、最後までちゃんと集中できていた。
ライン近くで立ち止まり、「う~ん、う~ん」と言って考えながら、一生懸命、投げた。
投げた後は、大股開きで立ったまま、玉の行き先を確認していた。ストライクやスペアを取ると、にこっと笑って振り返り、ハイタッチした。
「この点数なら、優勝しちゃうかもしれんよ」
と私が言うと、
「そうかな~ 上手い人が一杯いるから、わからないよ」
などと謙遜していたが、点数発表の時にはソワソワし、名前を呼ばれてもいないのに立ち上がったりしていた。
そして最後に、「優勝!」と名前を呼ばれた義弟は小躍りしながら商品のお菓子を受け取った。
文郎優勝.jpg

お菓子で顔を隠しているが、義弟は兄である夫とそっくりだ。

2位とは4ピン差だった。
義弟は、
「危なかったね。また練習しないとイカンね。」
と言っていた。
義弟はボーリングが大好きだ。ボーリングを始めてから、背中や腕にも筋肉がついてきて、少しがっしりしてきた。
義弟のような障がいがあると、中々スポーツは楽しめないのだが、ボーリングは楽しめる。
また義弟を連れてボーリングへ行こう。
今日は私は他の利用者さんのお世話があって投げていないが、また義弟と対決せねば。
しかしこれが、なかなか義弟に勝てないのである。
いつも、義弟とはいい勝負になる。
今日の優勝で気をよくして、義弟はもっと上手になっちゃうかもしれないなぁ。





この記事へのコメント

  • ホヌスキー

    このたびは優勝おめでとうございます。すごいですね。日頃の練習が功奏したのでしょう。それにしても、小百合先生と旦那さま、弟さまの仲がよいのがうらやましいです。小百合先生は他の利用者さんのお世話までなさったそうで、なかなか実践できることではありません。人間として大切な心遣いを教えていただいたような気がしています。
    2019年06月28日 18:24