再び・・・父の施設探し

昨日の夜のことだ。
夫は送別会に出席していて不在で、母と私が夕食を食べ終わった時のこと。
電話が鳴ったので出ると・・・
父の施設の看護師さんからだった。
「今、意識不明で病院に救急車で運ばれました。国立病院の救急ですので、すぐに来てください。」
この、国立病院の救急というヤツは、私が去年、鍼灸の鍼が頭の中に残ってしまって慌てて駆け込んだ、あの病院だ。ここいらで一番大きい救急病院で、まずは患者を断らないことでも有名だ。我が家のすぐ近くにあり、歩いても15分くらいだ。

送別会中の夫と、仕事中の弟に連絡をし、慌てて夕食を片付け、とりあえず印鑑と現金を持って、母と車で病院に駆けつけた。
病院の前にはタクシーを飛ばして来た夫が既に到着していた。
救急待合室へ行くと、施設の看護師さんが私たちを待っていた。
どうやら、痰をうまく吐き出せず、のどに詰まって意識不明になったようだ。救急車の中で息を吹き返し、救急車内の医療器具のコードを引っ張って大暴れだったらしい・・・。
要するに、病院に到着した時にはとっくに意識を回復していたのだ。そして私たちが到着した時は処置室で痰を吸引され、点滴を受けていた。

しばらくすると、弟が仕事着のまま病院に到着した。
ことのアラマシを話しているうちに、父は施設に帰ることができるようだ、と医師が伝えに来た。
復活だ。入院もしないらしい。
それから30分くらいして、「帰っていいですよ」と言われた。
施設の看護師さんが、父が座れる状態なのを確認してくれたので、私が父と看護師さんを施設へ車で運ぶこととなった。
しかし、ここで問題が。
3ヶ月ほど前の、最後の通院の時、父を車に載せるのがものすごく大変だったことを思い出した。
その時はとにかく、夫と私で必死に乗せたのだった。
どうやって乗せるんだ・・・
夫は送別会を途中で抜けてきていて、アルコールが入っている。耳まで赤い。運転するのは私だから、夫にアルコールが入っていようがいまいが関係なさそうなのだが、元々お酒に弱い夫は、アルコールが入ると途端に力が入らなくなる。
・・・っていうか、夫はガラスの腰なのだ。無理は禁物だ。

ここで天の助けが!
そう、よく考えたら、弟がいたのである!!
彼は中距離トラックの運転手なのだが、剣道五段、握力は70キロを超える。(リンゴを素手で潰せる)
しかも、彼は介護の資格を持っていて、以前は介護施設で働いていた。
私が車寄せに車を停めると、弟と看護師さんはテキパキと父をあっさり車に乗せてしまった。
お見事・・・
というか、今までの私と夫の苦労はなんだったんだろう。もっとやり方を弟に習っておけばよかった。
弟は、
「施設に着いてからオヤジを降ろすのはまた大変だから、僕も施設まで一緒に行くよ」
と言ってくれ、私の車の後ろをついてきてくれた。
施設に着くと、弟は自分の車を停めてからすぐに駆け寄ってきて、また父をひょいっと車から降ろした。暴れてあちこちをつかもうとする父の手を、パシッパシッとキャッチしながら、うまく抱えて、さっさと車から降ろしてしまった。
う~ん、コレ、どうやるんだろう。今度、教えてもらわねば。

父を無事に施設へ送り込み、私と弟はそれぞれの車で我が家へ戻った。
母は、弟との会話を楽しんでいたが、私と夫は、これからの父の処遇を考えるとどよよ~んと気が重くなった。
施設の看護師さんからは、
「24時間看護師常駐の施設じゃないと、もう難しいです。」
とのお話があったのだ。
施設長さんも退去を促したいらしかった。

父は、ここ1ヶ月、痰をうまく吐き出せなくなっている。
父は球脊髄性筋萎縮症という特定疾患(難病)を持っているので、だんだん筋肉が失われていく。喉に何かが詰まるとか、咳払いができにくくなっていた。
・・・とはいえ、その筋萎縮症は進行がものすごく遅いので、実はまだ、痰を吐き出すことはできるのだ。力はあまり入らないのだが、痰を吐き出すことは可能なレベルだった。
じゃあ、なんで、痰が吐き出せないのか。
理由は一つ。
こちらの意思を、父が理解しないからだ。
「痰を吐き出して~」とか「咳払いして~」とか「エヘンって、やって~」と話しかけても、今の父は言葉を理解できないし、しゃべることもできない。何にも反応しない。だから、常に喉の辺りがゴロゴロ~と音を立てている。痰が絡んでいる音だ。父はその状態を、気持ち悪いとも、イカンことだとも、思っていない。だから、何を言われても、そのままにしてしまう。
日中は施設の看護師さんが痰を吸引してくれるのだが、とうとう、夜間も必要なレベルになった。
特別養護老人ホームには、日中は看護師さんが常駐しているが、夜間は介護士さんだけになる。その夜間に父は痰を喉に詰まらせて意識不明になったのであった。
確かに、そんな状態だと、24時間体制で看護師さんが常駐している施設じゃないと、無理だ。

弟が帰った後、私と夫は新たな施設探しをした。
それぞれのパソコンで、片っ端からピックアップし、入居条件に父が合うかどうか、吟味した。
・24時間看護師常駐
・重度認知症可
・機械入浴
・特定疾患可
が、絶対条件になる。
んでもって、なるだけリーズナブルな料金設定で、激遠ではない施設。
24時間看護師常駐というのは、特養ではあり得ない。医療系有料老人ホームになる。
そもそも、この医療系有料老人ホームというのは、数が少ない。豪華な有料老人ホームは結構あるのに、医療系は本当に少ないのだ。
意思の疎通ができないレベルの重度認知症となると、ほとんどの医療系はダメだし、ホスピス系は絶対にダメだ。受け入れてもらえない。
しかも、特定疾患にも対応してくれる施設となると、なんと!県内に10件もないのだ。
・・・どうすりゃいいんだ・・・
気がつくと午前2時。
「今やれることはすべてやったから、とりあえず寝よう!」
と夫が言い、ベッドに入るには入ったが、私は全然眠れなかった。

そして朝。
目星を付けた施設に片っ端から電話し、父の状況を伝えた。
1施設を除いて、軒並みダメだった。難病や機械入浴はクリアーできても、重度認知症がネックになっている。
でも、1施設は脈アリだ。幸運と思わねば。
その施設は特定疾患専用(?)のような医療系有料老人ホームで、特定疾患を持っていることが絶対条件だった。要介護も4以上じゃないとダメらしい。父は要介護4だ。
これは、イケる。
ただ、今は、父は特定疾患の認定を受けているが、意思の疎通ができないことから、すでに主治医の診察を受けることができず、今年秋にある認定の継続ができない状態だ。
それを相談すると、その施設に通っている医師が認定医で、「継続はたぶん可能だと思います」と言われた。可能ならば、入居できる。

明日、その施設に見学に行くことになった。
まだ新しい施設だが、電話の対応がとても親切でイイ感じだった。
その施設に入居できるといいなぁ・・・
というか、そこがダメだったら、どうすりゃいいんだ。
自宅に引き取るのか?
病院はダメ、他の有料老人ホームはダメ、となると、もう本当に自宅に引き取るしか、ない。
そして24時間体制の訪問看護師を依頼し、お風呂カーを依頼し、刻み食や嚥下食を作り、おしものお世話をする。
できるのか???
イヤ、無理だ。絶対に。
時間的にも体力的にも不可能だ。何しろ、私には知的障がいの義弟の世話もある。仕事もある。
う~ん、考えれば考えるほど、どよよ~んとしてくる。

とりあえず、明日の見学に賭けよう。
それでダメなら、また考えよう。
いやはや・・・
施設探しというのは、本当に大変だ。今、父がお世話になっている特別養護老人ホームを探す時も本当に大変だった。
今夜はよ~く寝て、明日に備えよう!






この記事へのコメント

  • ホヌスキー

    突然のことで、精神的にも身体的にも大変だったことと思います。うまく希望のホームに入居できるといいですね。私の義母は認知症と昨年発症した脳梗塞のため、病院の療養病棟に入院しています。91歳、要介護5です。意識はなく、鼻からの経管栄養です。痰の吸引は不可欠です。どこの老人ホームでも断られ、病院をあちこち探しました。 180日を超えてもずっと入院できています。お父様も病院という選択肢はないのでしょうか?よいところがみつかることをお祈りしています。
    2019年05月12日 09:20