法事と仏壇終い

週末、夫の実家で法事を執り行った。
夫の亡父の13回忌と亡母の17回忌、仏壇供養の3つを同時に。
実家に住んでいるのは知的障がいのある夫の弟だけなので、引き出物やらお餅やらお茶菓子など、すべてをこちらで準備して持ち込んだ。
仏壇の前には、「今年は法事だろうから」と叔母達がたくさんお供えを送ってくださり、果物と合わせて、にぎにぎしくなった。

仏壇供養は・・・
これは前からの懸案事項の一つだった。
夫の実家の仏壇は巨大でとても古い。たぶん・・・明治時代と思われる。天板などが何度も修理されている跡があるし、仏壇の中の引き出しには、なんと「大正元年」と書かれた経本が入っている。
仏壇の中身は義父が亡くなる前に、夫と整理したので、「なんじゃ~ こりゃ~」という物はなかったが、「しまうところがわからんから、とりあえず仏壇の中に突っ込んでおいた」のような物がいろいろと出てきた。

法事は無事、終了。
その後、夫と義弟と共に仏壇供養の終わった仏壇を解体した。
なにしろ古い仏壇なので、ちょこっと触っただけで、ばらばら・・・と何かがちぎれてくる。
法事の前の掃除の時にも、雑巾でなぞっただけで、蓮の花がちぎれたり、天女様の手がもげたりした。(!)
仏壇磨きの薬品で阿弥陀様の後背(背面にある後光みたいなやつ)を拭いたら、その後光の棒が何本か折れた。(!)
結構、限界に来ていた仏壇だったのだ。
とにかく、ちょこっと掃除すれば、いろいろな所が壊れて落ちてくるし、今後、この家で仏壇のお世話ができる人材もいない。
・・・そこで、お寺に相談し、今回の「仏壇終い」になった。

「仏壇って、どうやって処分するんですか?」
と生徒さんから尋ねられたが、仏壇は閉眼供養(仏壇供養)をしてもらえば、普通に粗大ゴミに出せるのだ。
「そんな手間はかけたくない!」という場合は、仏壇屋さんに依頼してやってもらうこともできるし、お寺に仏壇を持って行って処分をお願いすることもできる。
しかし・・・夫の実家の仏壇は巨大なので、とてもじゃないが、お寺まで持って行けない。ちなみに私の実家(今、住んでいる)の仏壇は父がまだ軽度の認知症だった段階でお寺へ持ち込んで供養してもらい、処分もお願いした。我が家の仏壇は「町のサイズ」で、車に載せることもできたのだ。
だが、夫の実家の仏壇は車に載せられるサイズではないし、第一、重すぎる。
供養が済んでも、そのまま粗大ゴミにするのも、実は大変なのだ。夫の実家のある自治体では、粗大ゴミを集積所まで運ばねばならない。・・・ってことは、やっぱり車に載せなきゃならん。
そこで・・・お寺に相談し、自分たちで解体することにした。

前述のとおり、かなり限界に近い状態の仏壇は、ちょこっと触っただけでもボロボロと壊れてくる。
のこぎりを使わなくても、夫が手で、仏壇内部の飾りをもぎとった。重くて頑丈な扉は蝶番を金のこぎりで私が切断した。
こうして、仏壇は空っぽになり、現在は外枠が残るだけになった。要するに、空のタンスのような感じだ。上下2段に分かれているのだが、それが経年劣化により、くっついていたが、それも切り離した。ちなみに、その間からはネズミの糞やら何やらがごっそり出てきて、そのたびに私をビビらせた。
しかし、中身も空になったし、上下に分けられるようになったので、車で運べる。
年内には粗大ゴミに出せそうである。

今回の法事では、もう一つの行事があった。
夫と私は、法名を頂戴したのである。
私の実家も夫の実家も偶然だが、同じ宗旨宗派である。浄土真宗では戒名と言わず、法名と言う。
2人一緒にお寺に頼んだので、よく似た法名になった。
私の法名は、まるで江戸時代の、大名のご後室様(未亡人)のような名前だ。
光授院釋尼百春
という。
「百」は私の名前(小百合)の一文字。「春」は、たぶん、春の生まれ(5月)だからだろう。
夫は、院号が「光専院」なので、「光」という文字が共通だ。漢字は違うけれど、夫の名前は「みつお」なので、そこから「みつ」を「光」に読み替えたのだろう、と思う。
なかなか興味深い。

50歳で法名を頂くのは早い、と思われるかもしれないが、法名は本来、生きている間に頂くものだ、と亡くなったおばあちゃんが言っていた。本当かどうか知らんが、思い立ったら吉日、なのである。
子孫のいない私からすると、「何事も早めに準備しておく」というのは最重要課題なのだ。
夫は今年が還暦なので、法名を頂くのには丁度良い・・・じゃあ、私も一緒に、という感じだ。

法名を頂いた時、肩衣も頂いた。
なんだか・・・天国への切符のような気がする。
夫と、「なんだか、ほっとしたねぇ」と話した。
こういうのが、心の平穏につながるんだろうなぁ・・・と実感した。
さてさて・・・頂いた肩衣と法名の書いた紙をきちんと保管しておかねば。
いざ葬式、という時に、「法名がわからん!」「肩衣はどこへやった?」と慌てなくてもいいように。







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