フラに復帰する時は

プイリさん、コメントありがとうございます。
私なりに考えてみました。

「フラを一旦やめたのだけれど、またやりたい。いつかまた始めるかもしれない。」
というお話はよく聞きます。
「しばらく、ブランクがあるのですが・・・」と、ドゥ・ハワイ・カルチャースクールにいらっしゃる方も少なくありません。
そして、結婚・転居・出産などでフラを離れる人も少なくありません。
「しばらくはフラから離れるのですが・・・またちゃんと踊れるようになれるのかな・・・」
と心配を口にされる方もいらっしゃいます。
私がそういう方々に必ず言うのが、
「フラは自転車みたいなもの。しばらくやっていなくても、ちゃんと取り戻せますよ。」
という言葉です。

私はもう何年も長時間、自転車には乗っていない。昔は自転車で通勤もしていたが。
でも、イザ、自転車に乗ってみると、ちゃんと乗れる。コケることもない。
自転車って、しばらく乗っていなくても、ちゃんと乗れるのだ。
フラはそれと似ている。
しばらくやっていなくても、最初はモタモタすることもあるけれど、ちゃんと復帰できるのだ。

かく言う私も、1年くらい、フラをやっていなかった時期がある。
メリーモナークで入賞して帰国して、しばらくはタダの専業主婦をやっていた。たま~に、ショウの出演のお話をいただくので、その時だけ踊っていた。
その時はいわば、燃え尽き症候群みたいなもので、「もう、あれ以上はできん」という状態だった。そしてカヒキラウラニは、日本に「日本校」のないハラウなので、日本でカヒキラウラニのフラを学ぶことはできなかった。たとえあったとしても、ヒロの本校に在籍している者が日本校へ通うことは、その日本校の先生方も好まないだろう。
・・・ということから、私はしばらくフラから離れ、フラをまた始めるとは全然思っていなかった。
それがたまたまご縁があって教室を始めることになったのだが、私も最初は、
「ブランクがあるから、ちゃんとやれるかな・・・」
と心配した。
確かに最初は、「あれ?」とモタモタすることもあった。
でも、カンはすぐに戻った。

フラを再スタートさせて、「カンがすぐに戻る人」と「なかなかカンが戻らない人」がある。
中には10年もフラから離れていたのに、すぐにカンのもどる人もある。すぐに、というのは約1ヶ月くらいの期間である。
「よく、これだけの期間でカンが戻ったね~」と言うと、そういう人は大抵、
「休んでいる間でも、音楽は聴いていました」
「フラができなかった時は、コンペティションのビデオを見ていました」
とおっしゃる。

私はどうだったか。
私はウクレレを弾いて遊んでいた。
ハワイアンのCDを聞いて、「あ、この曲、いいなぁ」と思うと、コードを拾って、ウクレレを弾きながら歌って遊んでいた。
ハワイアンキルトもいくつか、作った。
ハワイで買いためた、いろいろな古代の伝説や歴史の本を読みあさった。ハワイ語で書かれた本もいくつかあったので、それを日本語に翻訳してみたりもした。
時間があると、メリーモナークの過去のビデオを見ていた。
その頃はまだ、日本ではハワイアンのイベントがほとんどなく、日本の教室やグループが踊るのを目にする機会が少なく、ビデオでフラを見るしかなかった。
そして、たまに、習った曲を踊って遊んだ。誰も見ていない、リビングで。

すぐにカンが戻った人の特徴は、
「フラの教室に通ってはいないけれど、フラから離れていない」
ということだ。
フラは、身体的運動だけではない。ハワイの歴史、ハワイの文化、ハワイの音楽、ハワイの言語・・・そのすべてがフラにつながっている。
フラの教室に通えていなくても、音楽を聴いたり、ビデオを見たり、ちゃんとフラに触れることはできる。
そういうことをしていた人は、お稽古を再開させても、すぐにカンを取り戻している。
音楽を聴いていたり、ビデオを見ていた人は、「踊る」というイメージが身体から抜けていないのだ。だから、短期間でカンが取り戻せる。

カンが取り戻せても、体力はなかなかついてこない、という問題がある。
これは仕方のないことだ。
「フラから離れている間、何かトレーニングした方がいいですか?」
と尋ねられることもある。
私はトレーニングなんぞ、していなかった。
メリーモナーク級のフラに復帰するならば、かなりのトレーニングが必要だが、普通に習って楽しむ、というくらいであれば、特別なトレーニングは必要ない、と私は考えている。
フラに必要な体力や筋力というのは、フラを踊る過程で身についてくるものだ。
踊っていれば、それに必要な体力や筋肉は取り戻せる。そんなに心配することはないのだ。
私が見てきた限りでは、60歳を超えると、体力を取り戻すのに時間が掛かるようだが、それ以下の年齢だと、遅い人でも3ヶ月くらいだ。60歳を超えた人でも大体、半年くらいで体力が戻っている。
私はハラウへ行かなかった間もショウには出ていたので、「体力のそれなりの維持」を目的に、ダグ・ウォーク(しゃがんだまま歩くやつ)で家中をまわっていた。お風呂上がりには、バック・ベントとローリングを何度かやっていた。
・・・そのくらいである。
ショウに出演していなかったら、たぶん何もやっていなかっただろう。

復帰する時に、以前通っていた教室に戻るのか、新たな教室へ行くのか、ということも重要だ。
私はどちらもアリだと思っている。
以前通っていた教室に戻る場合は、ステップや基本が同じだから、混乱することは少ない。思い出しさえすれば、以前のように踊れるようになる。
しかし一方で、以前に一緒に踊っていたメンバーがどんどん上達しているのを目の当たりにすることにもなる。それにショックを受けることもあるだろう。競争心の強い人には耐えられないかもしれない。
新たな教室へ行く場合は、それまでの人間関係がないだけに気楽には通えるだろうが、基本のステップやモーションなど、イチから覚えなければならない。それを苦痛、と感じる人もあるだろう。
要するに、一長一短なのだ。
これは自分の性格に合わせて考えた方が良いかもしれない。

フラはしばらく離れていてもまた復帰できる自転車みたいなもの。
ブランクがあっても、そんなに心配することはないけれど、早く以前のレベルを取り戻したいのであれば、フラから離れていてもフラに触れていることが大事。
もちろんこれは、私の個人的見解・意見なのだが、たぶん多くの先生は同じように考えるだろう、と思う。
復帰を焦る人もあるが、私は焦る必要もないと思う。
フラから離れている期間というのは、今後のフラ人生を更に豊かにすることも大いにあるのだ。
踊りを習っている最中は、振り付けやステップを覚えることだけに集中してしまい、フラの楽しみ方や表現方法を顧みることもできないが、フラから離れてみると、改めて、フラの魅力に気づくこともできるし、「お客さん目線」もわかるようになって、更に高い表現力を身につけることもできる。
フラから離れている期間は、決して無駄ではない、と私は思うのだ。

プイリさん、どうか、充実した「休息期間」を楽しんでください!





この記事へのコメント

  • プイリ

    ありがとうございます.
    クリスマスプレゼントをいただいた気持ちです.

    いただいた言葉を大切に,フラを人生の側に携えて楽しんでいきたいと思います.
    2017年12月26日 13:31