メリーモナーク2017 ミス・アロハ・フラ アウアナ解説

引き続き、後半のアウアナです。
しつこいようですが、これは私の個人的見解・意見です。「ご勝手解説」ですのでご了承ください!

ミス・アロハ・フラ アウアナ

1 Hālau Ka Liko Pua O Kalaniākea - Kumu Kapua Dalire-Moe
「Kaha Ka Manu」
カヒコに引き続き、これもヒューエット氏の曲です。今年、このハラウはグループ・カヒコもグループ・アウアナもすべて、ヒューエット氏の曲です。
伝説の鳥ハルルが太陽に向かって飛び上がると、太陽が隠れてしまいました。つまり、日食のことですね。最後には月の女神ヒナが太陽神カネと出会って結ばれた、という内容になっています。ハルル鳥はよく神話に出てくる大きな鳥で、人間も襲う恐ろしい鳥です。確か、翼を広げると9メートル、と何かの本で読んだ記憶があります。この歌は、その日食の時に生まれた王族に捧げられています。
紺色のベロアの8分袖オフショルダードレス。ホロクーになっています。レイは黄色のレイ・フル。ココはかなり高い位置で作っています。このクムはスピンがお好きなので、この曲でも多用されていますが、ホロクーでスピンするのはとても難しいですね。カヴェルウエヘも何度も出てきましたが、この方はダウンの高さがとても良いですね。「鳥」のモーションはこのハラウ独特の形です。エレガントでした。

2 Hula Hālau `O Kamuela - Kumu Kau`ionālani Kamana`o & Kunewa Mook
「Hanu `A`ala」
カマカ・クコナのCDに入っている曲です。この曲は彼がハラウを開いた時に、そのお祝いに贈られた曲。去年のメリーモナークでは、カマカ・クコナのハラウがグループ・アウアナでこの曲を踊っていました。今では彼のハラウはマウイへ引っ越したそうですが、この曲を贈られた時はオアフ島マノアにありました。カマカ・クコナのハラウは今大会にも出場しています。
水色のシンプルなドレス。紺色で花の絵が付いています。雨の多いマノアを表現しています。ロー・ウエストのドレスが腰の動きを美しく見せています。このハラウは毎回衣装選びがうまいなぁ。レイはマノアを象徴するジンジャーです。ココにも使ってあるので、会場はとても良い香りがしていることでしょう。ミュージシャンが出だしで半音フラットになってしまいましたが、オラパは落ち着いていますね。
この方は本当に丁寧に踊りますね。好感が持てます。マノアの雨がもたらす瑞々しさ、緑豊かな土地を爽やかに踊っています。ホイの最後のポーズは最近ではあまり見られなくなった演出でしたが、階段をうまく使いましたね。淡々としたメレとの良い対比にしています。

3 Hālau Ka Lei Mokihana o Leinā`ala - Kumu Leinā`ala Pavao Jardin
「Home Kapaka」
スタンダードですね。カパカというのはオアフ島の地名です。その場所の美しい自然とそこに住む人々、家族愛がテーマです。
えんじ色のオフショルダードレス。大きな袖のフリルがきれいです。レイはオアフ島を象徴するイリマを三つ編みにしています。この方は「見ていない方の手・腕」がとても美しい。角度がよく計算されています。細部までよく神経が行き届いている感じ。移動距離もたっぷりです。超ダウンのオニウが美しいです。
とても楽しそうに踊っていますね。ミス・アロハ・フラというと、ひたすらエレガントを追求することが多いのですが、こういう楽しいフラも良いですね。

4 Hālau Nā Lei Kaumaka O Uka - Kumu Nāpua Greig
「Rose Onaona」
チャド・タカツギの曲です。去年、ナ・ホク・ハノハノ・アワードを取りましたね。奥様に捧げた歌です。奥様をバラの良い香りに喩えています。マウイ島のハラウらしい選曲ですね。
クリーム色の8分袖ブラウスに薄い茶系のスカート。レイとココはもちろんロケ。髪はサイド・ダウン。クム自身が歌っていますね。
この方は3歩目の「ため」がうまいです。音楽のリズムの取り方をよくコントロールしています。ハワイアン独特のリズムの取り方をするのですが、それを3歩目でうまく調節しています。見ていて幸せな気分になれるフラでした。優しい表情も内容とよく合っていて素敵です。
ただ・・・階段を降りて退場する時に、「のっし、のっし」と身体をかなり揺すってしまいました。ここは採点対象の場所ではないけれど、せっかくのミス・アロハ・フラなので、こういう所は気をつけたいです。

5 Ka Pā Hula O Kauanoe O Wa`ahila - Kumu Maelia Loebenstein Carter
「Roselani Blossoms」
人気のナンバーです。バラものが続くなぁ。こちらは強烈なラブソングです。
赤いレース地のシンプルなホロクー。髪はサイド・ダウンでハクとレイはもちろんロケ。このドレスだと、ロング・レイの方がバランスが良いような・・・。ミュージシャンはカジメロですね。
ウエヘの次のステップをちょっと急いで踏む癖がありますね。もう少しウエストか腰をシェイプしたラインのドレスだと、もっと多用されていたアミが美しく見せられたかもしれません。ホロクーにギャザーが入っているので、身体のラインが出なくなってしまいました。移動距離がかなり長いです。移動距離が長いフラの場合は「いかに忙しく見せないか」が鍵になります。難しいですね。

6 Kawaili`ulā - Kumu Chinky Māhoe
「O`ahu」
オアフ島を歌ったもので、マノア、ワイキキ、ヌウアヌ、マキキという地名が1番ずつに出てきます。
白からオレンジへのグラデーションの長袖ドレス。伸びる素材なのか、結構タイトなスタイル。レイはイリマとアヴァプヒ。ココの付け方がおしゃれです。クラシックな感じに仕上がっています。カイとホイを歌ったのはクムですね。
前屈みになっている時間が長いので、ジャッジの好みが分かれるところです。しかし小柄な方なので、私には気になりません。(これが高身長だと気になるところ)
小柄ではあるけれど、モーションの高低・ステップの高低・ステップの長短をうまく使っているので、ダイナミックなアウアナに仕上がっています。ステップは4歩目まで確実に踏み、基礎力の高さが感じられます。場所への愛がよく表現されていて、「場所の歌はこう踊る」というお手本のようです。

7 Ka Lā `Ōnohi Mai O Ha`eha`e - Kumu Tracie & Keawe Lopes
「Kinoiki Kekaulike」
この名前はこの大会の演目で何度も関係する名前なのですが、この方はご存命の王女、Abigail Kinoiki Kekaulike Kawānanakoa 様(「様」を付けたくなる)のことです。ハワイの王族は、母親と娘が同じ名前だったり、母親が亡くなった後に名前を引き継いだり、お祖母様と同じ名前だったり・・・と、とても複雑です。ちなみにこの方の場合は、曾祖母と高祖母(ひいひいおばあちゃん)も同じ名前です。
この方は、このハラウが、ミス・アロハ・フラのカヒコでテーマにしたアビゲイル・キャンベル・カヴァナナコア王女のお孫さんに当たります。カヒコでお祖母様をテーマにし、アウアナでお孫さんをテーマにする・・・興味深いですねぇ。
クムは気合いが入っているのでしょう。
ハワイ王国は今もちゃんと続いてる、と感じさせられます。
クリーム色のパフスリーブのブラウス。黒いベロアの襟付き。スカートは同系色の柄入り。裾がスカラップされています。ツーピースの衣装も良いですね。レイはアヴァプヒの開いた花のようです。普通はこの花はつぼみをレイにします。髪はクラシックな2段ココ。ココを縦に2つ作るものです。髪飾りを上のココの上にティアラのように付けています。この衣装なら黒の靴を履かせても良かったかもしれません。
リズムの取り方の難しい曲ですが、うまくとらえています。印象としてはおとなしめですが、すべてのモーションが流れるようにできています。「つなぎ」のうまい方ですね。王族ものらしく、エレガントです。最後に見せた「ステージへの残心」もきれいです。

8 Hālau o Ka Hanu Lehua - Kumu Kamaka Kukona
「Mauna Kahālāwai」
西マウイにある山の名前です。この歌の中にはマウイ島の地名がたくさん出てきます。
きれいなピンクのパフスリーブドレス。ホロクーになっています。レイとココはマウイ島の象徴のロケ。ココの付け方がクラシックですね。
たらっとしたシフォンのような生地です。こういう生地のホロクーは踊るのがものすごく難しいです。そのためか、もっと進める(前進)できるところであまり進めていません。会場を広く使い、ずっと前進しながら踊っています。こういう衣装だと、そうするしかない、という部分もあります。ただ、こういう演出だと単調に見えるため、ジャッジの好みが分かれます。
この方はカヒコでもそうでしたが、口を開けたり閉じたりする癖があるようです。特にアウアナなので、最後まできれいな歯を見せて踊りたいところですね。

9 Hālau Kekuaokalā`au`ala`iliahi - Kumu Haunani & `Iliahi Paredes
「Ka Ipo Lei Manu」
ミス・アロハ・フラのカヒコと同じテーマ、同じ作者で揃えてきましたね。
個人的には、こういうの、好きです。昔のメリーモナークでは、結構こういうことをするクムが多かったですね。
カピオラニ女王が、夫カラカウア王の世界漫遊の旅に出発するに際して作った歌で、とても有名です。夫への深い愛と尊敬が描かれています。カラカウア王が出発した時には、まだこの曲は全部ができあがっていなかったそうです。しかし王は生きてハワイに戻ることはありませんでした。(サンフランシスコで死去)
この曲の初演は、カラカウア王のお葬式でした。
赤のフレンチスリーブのオフショルダードレス。歌に合わせて黄色のレイ・フル。イイヴィ・ポーレナ鳥(黄色いイイヴィ)です。ココをかなり高い位置で作り、ティアラのように黄色とオレンジ系の花を飾っています。花の種類はよく見えないのでわかりません。口紅がもう少し明るい色でもう少し赤みがあると、もっとドレスに合うと思います。
ミュージシャンはライアテアのような気がする。
丁寧に踊っています。ジャガード織りのようなドレスの生地の生きる、重めのステップを踏んでいます。品が良く、美しいです。
小柄な方なので仕方がないのですが、ちょっと顎が上がりますね。上を見ていない時でも顎が上がるので、目線が立たなくなります。ジャッジの顔の位置はかなり低いので、「審査」という意味では少し損かもしれません。

10 Hālau Hi`iakaināmakalehua - Kumu Robert Ke`ano Ka`upu Ⅳ & Lono Padilla
「Pua Mōhala I Ka Wēkiu」
兄弟愛の歌のようです。高地に咲く花を弟に喩えて、兄が作った歌です。
白の総レースのブラウス。スタンド襟で長袖。小豆色のカメオ。黄緑のシフォンのフリル付きスカート。ココは高めに作り、シンプルなパラパライのみ。レイはよく見えませんが黄色のジンジャーのようです。
フラにするにはものすごくテーマの難しい曲です。この方は上の方に目線を持って行くのがうまいです。遠くを見る顔の角度がよく計算されていて、歌によく合わせています。移動距離もたっぷりありました。爽やかに、難しいテーマの曲を最後まで細部にまで気持ちを込めて踊っていました。

・・・誰が今年のミス・アロハ・フラになるのかしら。
楽しみですねぇ。
ソロの場合は、グループよりもジャッジの好みが分かれるので、実は私はあまり当たりません。
ここ数年はエレガント路線ですね。
今年はどうでしょうか・・・。
発表が出たらまた更新します。

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